8日公演速報、および明日12日公演ご案内

8日の日中をかけて行なわれた空間のしつらい、そしてそこで行なわれたパフォーマンスに関する少し遅めの速報(サイト管理スタッフが不覚にも寝込んだりしたためです、すみません)公開しました。

明日、1月12日は町田藻映子によるパフォーマンス。ウィークデー公演につき開始時間は20時〜となります。どうぞお間違いのないようお越しください。入場料は変わらず2000円です。

速報: 水のトーテム 山岡さ希子Sakiko 『Black Cosmos on the Palms』

(撮影:川津望)

「水のトーテム」8日に行なわれたのは、昨年は「12時間バターを見つめる」のパフォーマンスを行なった山岡さ希子氏によるワークショップとパフォーマンス。

以下、今年も山岡氏と共に1日を作り上げた塚本よしつぐ氏による報告。

★★★

山岡さ希子ワークショップ
〜静かに丁寧に〜

1.

水のトーテム自体をどこに置こうか。わたしはまず空間の中央よりをえらんだ。最終的には「手のひらの黒宇宙」をする際、養生のためのシートを引くのが決まっていて、それをどこに設置するかということを再検討した。真ん中にあると、ややまわりをくるくるまわるような一種の儀式的な様相を帯びてくる。
水のトーテム自体がパフォーマンスにとって、障害である。わたしは壁際に水のトーテムをコの字で寄せた。バリケードとして障害である水のトーテムで空間の入り口付近をふさぐと、この空間に入ること自体が、水のトーテムの中に入るひとつのアクションであり、空間全体がトーテムになるのではないか。
一度バリケードをめぐらせた。そうすることで参加せざるを得ない状況、観客もどう水のトーテムに入るのか、入らないのか、選択することを余儀なくされる。

われわれはお客さんが来たときに「どうぞ(welcome)」としかいいようがない。
その前にイエスとしか言わないという案もあったが、バリケードに否定的な態度、すなわちこれは「入れないのですか」という問いに対してもイエスとしか言えないことは不本意である。よって、われわれは「どうぞ(welcome)」と言う境地に達した。

2.空気の彫刻についての提案

わたしは最初山岡が空気の彫刻と言ったときに、何か気功のような行為をふたりでおこなうのかと思っていた。実際には、このバリケードを作ることが空気の彫刻を作ることであった。
その後、ヨーゼフ・ボイスの社会彫刻という概念とはどう関係があるのか、それについて話し合った。
われわれのおこないたいパフォーマンスは、正義の問題とは異なり、迷う、戸惑うということを敢えて観客に起こさせることも許容である。その考えに至った。

3.「手のひらの黒宇宙」の進め方について

音を聴いている態度が重要であり、音が飽和したらとめることを心がける。たとえば振動、音、空気、墨のにおい。
作品を共におこなうことが目的であり、同じ動きをすることではない。目的が一緒であれば、ちがうやりかたでおこなうという結論にいたった。

なお、月読彦は南極の氷を割るようにあしうらを小刻みに引きずりながらバリケードからトーテムへ入った。

報告:塚本よしつぐ

★★★

そしてこうやって準備された空間に対する応答のひとつとして、川津望氏は以下のように感想を寄せています。

ー水のトーテムで作られたバリケードの中にはもてなしのととのいがあった。わたしは公演の際体調が悪く、トーテムバリケードの外で公演の静謐な音に耳を傾けていた。壁に寄りかかり、目をとじて塚本氏と山岡氏のパフォーマンスを体感した。想起するよりひかりに近いはやさで、おのおのの手のひらへ触れてゆく一瞬の彫刻。脳が選んで運んできてくれる墨の香りや墨をする音、何かをめくる音が塚本氏から発せられたものとも山岡氏からのものともわたしは見ることができないのだが、すぐそこで鼓動しているあたたかな身体、仕草を感じた。どのような身体状況にあってもその時その時の参加の仕方を示してくれる「welcome」で満たされた空間だった(川津望)

写真も同じく川津望。当日撮影した“水のトーテムの中にある夕暮れ”とのこと。

 

「水のトーテム」1月7日公演速報、そして8日公演のご案内

1月5日より公開されている「水のトーテム」、本日の公演は「眠れぬ夜のメタファー 万城目純+貝ヶ石奈美in水のトーテム」でした。別エントリにて.kitenスタッフ川津望による鑑賞速報を掲載しています。

こちらは公演前のオフショット。

日々積み上げられる水のトーテム。撮影はいずれも川津望。

明日、1月8日は、山岡さ希子Sakiko『手のひらの黒宇宙Black Cosmos on the Palms』Performanceです。入場料2,000円は通常通りですが、いつもの土日より1時間早い18:00の開演となりますので、お間違いのないようお越しください。

 

速報:眠れぬ夜のメタファー 万城目純+貝ヶ石奈美in水のトーテム

 (撮影:大杉謙治)
  (撮影:大杉謙治)
こちらは公演の模様。写真はご来場下さった大杉謙治氏。
この日のディレクションは万城目純氏。ダンサーの貝ヶ石氏の存在を媒介しつつ、塚本氏の作り上げた「場」へ有機的な脈動をもたらす、刺激的なコラボレーションとなった模様。
以下は.kitenスタッフ川津望氏による公演レビュー。
冒頭、ジャケットとコート姿というフォーマルないでたちの貝ヶ石奈美と万城目純は壁面に設置された塚本の作品を眺めるところからはじまる。ヒールの高い靴を時に引きずりながらカバンから取り出した真っ赤な口紅を引く貝ヶ石の口元に浮かぶ「奇妙なえまい」。それは川端康成的な喪の女の特異さを得て、眠れぬ夜は万城目の「人は死にむかって成長してゆく」という囁き声から徐々に空間をまなうらへうつす。水のトーテムのうしろへまわり、突如レオタード姿になった貝ヶ石は手足を蔦のように空間へ絡める。貝ヶ石のはらむ官能と身体のやわらかさへ、塚本のOHPによる「でろり」とした液体の繁栄が夢に深遠な連想をもたらしてゆく。漆黒のシャツを着た万城目が氷の入ったボールを持って登場、そして巨きなラップは、リゴルモルチスのように貝ヶ石の佇まいの崇高さを保ったまま、しずかな乱れへと音と共に巻き込む。水のトーテムの意味がずれてゆく。すなわちシャワールームは塚本曰く「今日は精液に見える」という壁面の作品によって乱反射しつつ増殖する。氷を頬ばり、吐き出す貝ヶ石。水中の吐息は夢の中では重力の力さえ引き受ける。ベリー類や氷をひとしく絞る万城目の積極によって水のトーテムは名指し得ない神秘をたたえた絵図となる。塚本がOHPから赤い反映を貝ヶ石に投げかけるとき、それは日の出なのか、凄惨な結末なのか。未成熟な誕生をことほぐかのように万城目のくちから「死んでゆくのはいつも他人」のことばが発せられる。(川津望)
記録、よりも、時間と空間の記憶の共有の手がかりとして、あるいはその場にいられなかった人たちへの、空気のひとひらの贈り物として。
  (撮影:大杉謙治)

速報:「水のトーテム」オープニングトークセッション

本日1月6日は「水のトーテム」オープニングを飾る、批評家・宮田徹也氏によるトークセッションでした。

幕開けは浅原ガンジー氏のクラリネット演奏

(撮影:川津望)

その後、塚本氏を聞き手として、宮田氏による熱いトークセッションが展開しました。

(撮影:川津望)

セッションは「アーティストになれ! という観点から宮田さんの実体験を踏まえたアーティスト論考が展開。生活の異常事態性、戦争に関するところから、現在は戦争すらできない、国ということが曖昧になりつつある中で、第二次大戦よりもっとひどい状況になりつつある。ハンナ・アーレントのはなしをとおって、今こそアーティストにならなければいけないという警鐘的なトークでした」(まとめ:川津望)、という展開へ。去年から引き続き、アーティストになれ! というアジテーションとそれを巡る論考が述べられたとのことです。

明日は万城目純氏・貝ヶ石奈美氏コラボレーションによる「眠れぬ夜のメタファー」同じく19時~、入場料2000円です。
水のトーテムの世界を舞台に、万城目氏のディレクションによる物語が展開してゆきます。どうぞ見届けにお越しください。

「水のトーテム」始まりました

(水のトーテム会場、即興パフォーマンスする塚本氏。撮影:川津望)

.kiten新年企画「水のトーテム」、昨日1月5日の新年会を兼ねての大即興会は非常な盛会となりました。速報ということで掲載許可をいただいた写真からご紹介。

本日1月6日は、批評家・宮田徹也氏によるオープニングトークセッションです。昨年は「アーティストになれ」というアジテートに結実したというセッション、今年はどのような展開が現れるのか。

入場料2000円、19:00~
恒例の懇親会もございます。

是非、足をお運びください。

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします!2018年が佳き年となりますように。

.kitenの2018年は1月5日、“水のトーテム”の中での大即興会から始まります。新たな年を言祝ぎ、舞祝ぎ、奏祝ぎに、どなたもどうぞお運びください。

2018年、「水のトーテム」の中で新年企画もうひとつ

大型企画「水のトーテム」進行中ですが、そこに場を借りて、珠のような公演が行なわれます。

眠れぬ夜のメタファー 万城目純+貝ヶ石奈美 in 水のトーテム

万城目純[振付・構成・パフォーマンス]
貝ヶ石奈美[ダンス]

開場18時半
開演19時

料金2千円

新年も明け
初夢もおわり
七草粥の日に

眠れぬ夜とは
なんだ?

あくまで
メタファーは
現実ではないと
されていのだが

メタファーこそ
世界であって
理路整然と
揃えられた
現実こそ
夢物語だ。

パフォーマンスに
おけるリアルは
総て
メタファーにある

新年を
生きる信念

パフォーマンスの
口火を切って
早々と
披露致します。

2018
1
7

 

2018年幕開けは「水のトーテム」

あちこちで仕事納めの声を聞いています。2017年も暮れかけてきました。
そして、アートスペース.kitenは来年も大型企画からの幕開けです。

塚本よしつぐ氏委嘱企画「水のトーテム」

2017年の『絵のない部屋/波打ち際』に続き、2018年も美術家・塚本よしつぐ氏のインスタレーションとプロデュースによる企画から始まります。
1月5日の新年即興会から始まります。
詳細は決定後記載。みなさまどうぞお運びください。

12月のイベント予告

もう月なかばとなってしまいましたが、これからの12月中に.kitenで開催予定のイベント予告です。

12月17日 12:00~15:00:キテン読書会 参加費2000円 お菓子・お茶付
恒例となりました読書会、今回は初めて詩を取り上げます。今回の題材は吉岡実の〈静物〉。「読み」の様々なありかたを試みる魅力的な企画となっていますので、是非お越しください。

★★★

12月26日 19:30~
偶GUUシリーズ vol .X

深谷正子氏による企画。
出演者は深谷正子、佐藤ペチカの両氏。
料金1500円、終演後懇親会あり(参加費1000円)

★★★

12月29日 15:00~18:00
つくよみ誕生の宴

.kitenあるじ月読彦氏の誕生日を祝う会。忘年会も兼ねています。
パフォーマンスとともにセッション大会も。
参加費2000円、料理・お酒・飲料のご持参歓迎。

 

12月24日以降はスペースのリニューアルも完了。お越しをお待ちしています。