第2部 対談 野村喜和夫+小森俊明「詩と音楽の前線」(司会:川津望)ではまず野村さんと小森さんが身体表現と詩、音楽の関係において大切にされてきたところについて、おはなしをしました。聴衆や読者のはなしになった時に投壜通信やベンヤミンのはなしをしつつ、それらはもはや近代となっている、と野村さん。「以前は水準の高さで作品を評価し、また難解な作品でも読みたいという気持ちから、読者が読むために学ぶことがあった。現在は評価や作品の成立の仕方が多様化し、好悪で読む作品、聴く作品を選ぶようになっている」と現代の状態に対し警鐘をならすような方向へ対談はすすんでゆきました。AIの作るものは詩か、音楽か、アートか、というテーマにもはなしは及びました。現在さまざまなアーティストがAIを方法として使っている中、野村さんと小森さんのおふたりは決然とした態度をお持ちになりながらも、言葉に対して慎重になられていました。対談の最後に、野村さんはスマートフォンと人の距離についてはなしをされました。「いま、からだが消滅している」……そのことばから、川津は野村さんの絶望のようなものを感じました。身体と詩、音楽のはなしから身体の消滅へとはなしは導かれ、1時間強の対談を終えました。1部、2部、そして懇親会まで野村さん、小森さん、そしてお客様で対談では語りつくせなかったことをしばし話し合いました。
【公演速報】《シリーズ 光の界面 野村喜和夫+小森俊明》について
第2部 対談 野村喜和夫+小森俊明「詩と音楽の前線」(司会:川津望)ではまず野村さんと小森さんが身体表現と詩、音楽の関係において大切にされてきたところについて、おはなしをしました。聴衆や読者のはなしになった時に投壜通信やベンヤミンのはなしをしつつ、それらはもはや近代となっている、と野村さん。「以前は水準の高さで作品を評価し、また難解な作品でも読みたいという気持ちから、読者が読むために学ぶことがあった。現在は評価や作品の成立の仕方が多様化し、好悪で読む作品、聴く作品を選ぶようになっている」と現代の状態に対し警鐘をならすような方向へ対談はすすんでゆきました。AIの作るものは詩か、音楽か、アートか、というテーマにもはなしは及びました。現在さまざまなアーティストがAIを方法として使っている中、野村さんと小森さんのおふたりは決然とした態度をお持ちになりながらも、言葉に対して慎重になられていました。対談の最後に、野村さんはスマートフォンと人の距離についてはなしをされました。「いま、からだが消滅している」……そのことばから、川津は野村さんの絶望のようなものを感じました。身体と詩、音楽のはなしから身体の消滅へとはなしは導かれ、1時間強の対談を終えました。1部、2部、そして懇親会まで野村さん、小森さん、そしてお客様で対談では語りつくせなかったことをしばし話し合いました。