【公演お知らせ】5月30日《なづきIII》

5月28日から始まる犬飼氏の展示の中、新たなる出演者を迎え、さらに世界を深化展開させて《なづきIII》が上演されます。

なづきⅢ

日時
5月30日
開場19:30 開演20:00
料金
2千円

今回、世界の語り手として場に立ち現れる幻想造形師kao氏に寄せて、.kitenスタッフにして《なづき》プロジェクト仕掛け人のひとり、川津望氏より以下のメッセージをいただいています。

幻想造形師kao(堀内薫)は、2001年より妖精(フェアリー・ドーレ)、猫人(キャトラン・ドーレ)の製作をはじめました。キャトラン・ドーレとはkaoによる造語で、猫の人形といった意味になります。kaoの紡ぐ世界でキャトラン達は王国【グリフィア】と【銀水晶の森】にすんでいます。フェアリー・ドーレとはキャトラン達とは異なる種で薄翅を持ち、その大半に飛行能力があります。フェアリー達がいのちの最後に取る形は多くのキャトラン達を幻惑し、くるわせるもの。そこから物語がはじまります(※1)。
kaoの世界観は造形のかたちを取っても、物語として文章で綴られても、人々の心をとらえてはなさない魔力があります。なづき本公演を構成する三つの世界のうち一つの世界がキャトラン・ドーレの幻想の世界です。川津望によって詩に変換されたキャトランの物語が語られ、芝居/ダンス/舞踏として表現され、他二つの世界と不思議な連動を持つ。kaoの世界を以前から愛してきたひとたちにとっても見応えがあり、動くキャトランが観られる機会です。なづきⅢではこれから幻想造形師kaoの世界を知りたいひとにとってもその扉を開いています。ぜひおでかけください。
(※1)片影 幻影文藝雑誌 第二号、2010を参考にした

《なづきIII》出演者プロフィール

田口和 (たぐちなごみ) 役者。
演劇ユニットのtYhoon一家に所属。最近の出演作品ではtYhoon一家withひとみしりーず「耳障りなシンフォニー」、唐沢俊一ユニット「オールド・フランケンシュタイン」等。多種多様な演技スタイルを模索中。将来、素敵なおじいちゃん役者になりたい。

月読彦
『プロジェクトなづき』のまとめ役。十代で曲馬館を目撃し、老人決死隊の大谷蛮天門を憧憬。舞台活動としては水族館劇場を経て、現在は踊り手としての活動を中心に物語性を批判的に志向した作品をつくる。「奇天烈月光団」「浮世モード」等複数の集団のまとめ役。また.kiten 主。

山崎慎一郎(やましん)
兼業音楽家。武満徹の「フォリオス」を完成させたいところだが見果てぬ夢だろう。バッハの音楽に関わってゆきたいところだがこいつも見果てぬ夢だろう。出来ないことの多さに頭を抱える日々を続行中。罪/つくよみ、秦真紀子と「浮世モード」を鋭意続行中!

川津望
詩と音楽。詩人野村喜和夫氏による詩の合評会「喜和堂」に2015年より参加。これまでにアートスペース.kitenで「メゾンit」、「ミュート・ディスタンス」公演を企画、出演。また美術家池田一氏、舞踏家小林嵯峨氏他の公演に参加。ボイスパフォーマンスを取り入れた自作詩の朗読をおこなう。

幻想造形師kao
現在の魔法と言われる奇跡は、いにしえの言葉では創造と言った。空間に満ちている透明な波のエネルギーは、意識を向けることによって粒子となり、やがて物質化していく。この幻想がリアリティーを持つ造形という行いがとても魔法じみていて楽しい。それに並行して幻想世界を物語にすることもまた楽しみの一つである私は、もう10年もキャトラン・ドーレを造り続けている。
twitterアカウント: @catrandole

今回、幻想造形師kaoは造形ではなく、彼の幻想世界の物語の紡ぎ手としてなづきに参加する。なづきⅢは、kaoの物語を川津望が詩のかたちにしたものを基盤として展開する。あの鉛筆画における場面だけでなく、その後のkaoの書いた物語にある猫妖精人や妖精のエピソードも、動くかたちであらわれるかも知れない。本公演ではここに舞踏、コンテンポラリーダンスの舞踊手が参加する。なお、なづきⅢにはkao本人は出演しない。

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