【公演お知らせ】4月29日《ミュート・ディスタンス》

4月29日、.kitenを舞台にもの狂おしくも美しい幻想譚が紡がれます。

 

《ミュート・ディスタンス》

4月29日  開場 18:30  開演 19:00

貝ヶ石奈美  ダンス/パフォーマンス Nami Kaigaishi   Dance/Performance
川津望  声/テキスト Nozomi Kawatsu   Voice/Text
やましん  音楽/パフォーマンス YamaShine   Music/Performance

入場料  2000円
終演後懇親会あり(参加任意)参加費1000円

 

スペーススタッフにして本公演の出演者、川津望氏より《あらすじ》とCM映像、そして詩が届きました。何か響くものを感じた方、是非.kitenまでお越しください…!

「ミュート・ディスタンス」あらすじ

いまはむかし。初老の楽器職人(山崎慎一郎)は妖精(貝ヶ石奈美)に溺れていた。
逸楽にふける妖精に対して献身的に尽くす楽器職人。
しかし彼には言い知れない欲望と残虐な一面があった。
そんな楽器職人のもとへ或る夜、
ひとりの謎の女(川津望)がやって来て――。
ダンスと音楽、そして詩による極彩色の幻想譚。

おまえの頭蓋の中に手がある
血管が浮き シミだらけの
みすぼらしい わたくしの手のひら
恐れを未だ知らない無邪気なおまえに不釣合いな
こころの貧しさと 持て余している欲望で
縮み上がった皮膚の肌理

うちがわから瑞々しい骨を指でこすれば
わたくしの微熱で溶ける雪
くすぐると 桜の花も散り
はやすぎた蝉の声まで聴こえだす

いつでも歌えるように
どこへも行けないように
おまえに弦をはってやろう
肋骨に 大腿 それともうなじ
否 その細く若やかで奔放な足くびに
キリキリと 暗い歓びをもって

誰にも触らせない わたくしの楽器
おまえはわたくしをいくらいぢめたってかまわない
どうか現にも夢にも飽いたわたくしに
一本残らず毛髪の白くなるような
景色を見せつけておくれ
虫も殺さない貌をして
わたくしに星の数ほど悩みを与えておくれ

かたちのよい頭蓋のなか
だからわたくしは
どんなに可愛く思おうとも
おまえを撫でることがかなわない

There is my hand In your skull
There is my pity palm
With web-like vein, many age spots
Too ill-assorted with you, innocent and fearless yet…
My skin is totally shrink
By my poverty in spirit and insatiability in desire

My finger rubs your fresh bone from inside
Snow melt in my drop of fever
I titillate you
Cherry blossoms fall around
And I even can hear a sing of cicada

I string you
To make you can sing anytime
To make you can go nowhere
On rib bone, thigh, or back on your neck
No, on your slender, fresh and freewheeling ankle
Tightly with my dark pleasure

I allow nobody to touch you, you, my instrument
You tease me like you want
I have already been bored with both dream and real
Please show me a scene
Which will make my all hair white
Please give me myriad of distress
With keeping face looks like you wouldn’t hurt a bug

In the well-shaped skull
So I never be able to
Pass my hand over you
Even with my all love to you

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です