新企画「舞踏考」始動いたします!

2月も下旬となりました。寒さが底を打ち、春の気配が漂い出す頃に、.kitenにて新企画が始動いたします。

予告 舞踏考

土方巽『禁色』初演から59年。『土方巽と日本人—肉体の叛乱』初演から50年。そして没後32年。
大野一雄『アルヘンチーナ』初演から41年。そして没後8年。

舞踏は何をかえず、またどう変貌してきたのか。
舞踏周辺を交え、舞踏の原点はどこにあるのか。
また現在性、アクチュアリティの姿をみつめながら 舞踏の可能性を探ってみたい。
土方や大野は言葉の人でもあった。とりわけ土方の語法には特徴がある。言語にも注目しながら批評的に見ていきたい。
現役の舞踏家、批評家、学者、詩人等をお招きして考えてみたい。
そんなシリーズを始めたい。

期限はいまのところ決めていない。
楽しく展開していきたい。
どうぞご期待ください。(月読彦)

 

舞踏考 鎮魂

日時 2018年3月11日
開場 18:30 開演19:00
場所 .kiten

出演  小林嵯峨  舞踏
森川雅美  即興詩
山崎慎一郎 音楽
川津望   ボイス

料金 前売り 2500円
当日  3000円

土方巽没後30年余り、そして早くも大野一雄没後10年が経とうとしています。現在、舞踏はどのようなまなざしを得ているでしょう。
舞踏考のインスタレーションは川と人体の二つがモティーフとなっています。バタイユ著『エロティシズム』から立ちのぼる人間の営みによる漂流物を留める黙殺された川、人体の気配/断片など分岐しながらも、言葉/その自走性より生じてくる動きを表現しようと試みています。インスタレーションの時間は壁に投げられる影によって、変容。またインスタレーションには本物の、しかし触れられない川が投影されます。表現者がアクションを起こすとできる動き、動かないもののなかで動く肉体の延長/縮小の可能性。更に表現者と連動して動く分身としての可能性を内包する素材、点滴台を設置しました。身体の動きを一時的に限定させることで、掬っても掬っても指の隙間から零れ落ち押し寄せてくる……それは。
3月11日より舞踏考は始まります。忘れもしないあの東日本大震災が起こった日から7年、公演初日の舞踏考は鎮魂をテーマとして、舞踏家小林嵯峨氏と詩人森川雅美氏、音楽家の山崎慎一郎(やましん)氏、ボイスに川津望、演出/照明月読彦氏による公演をお届けします。過日の打合せ/リハーサルの即興詩で、森川氏が発した「座の歩行」という詩語をうけ、小林嵯峨氏の組んだ両膝が床の上であしうらよりも切実に立つ瞬間がありました。沈黙の中に溶けてゆく涙よりも静かなポリフォニーが時に乱れとなって流れる。身体、そして身体の主張する部分の柔らかさとふるえが、物との間へ辿り着く過程を考える時、いま、ここへ辿りつこうとするわたしたちのふるえや主張は、いかなるフォルムを持つのでしょうか。今回のシリーズは舞踏家に留まらず、多くのジャンルの表現者にもお集まり頂きたく思っております。(川津望)

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