万城目純・映画大活動祭《冒険とキセキ》(2016年5月21日~6月26日)

5/21 短編映像集上映+オープニング・パフォーマンス(清水友美・若尾伊佐子)
『Mongolian Paty』(1FF1997グランプリ)〔モンゴルの山羊・馬・駱駝〕『むなつき』(1FF1 2014)[ポーチン&清水友美] etc.
5/22 若尾伊佐子(ダンス)+『nul』
5/27 藤田ひとみ(パフォーマンス)+天野樹(フルート)+万城目純(パフォーマンス)
5/28 二川めぐみ(ダンス)+万城目(映像パフォーマンス)
『浮遊生活(ふゆういき)』 [コスタリカのジャングル ]
5/29 田村のん(舞踏)+『g-p.s.(楽園をみつめて、そして・・・)』[ガラパゴスのイグアナ・アシカ] +てづかのぶえ(唄とウクレレ)

6/4 罪/つくよみ(幕間:「水のある光景」へ向けて)

6/10 唯 玲(美術)+武藤容子(ダンス)
『Nyo Nyum』 [カンボジアの遺跡群]
6/11 激団波平+『ANALA』 [マダガスカルの原猿]7
6/12 村田いづ実+出演映像
6/17 万城目純(映像、トークショー)
6/18 ムダイ(実験舞踏)+ホムンクルス(古楽/オンドマルトノ、ハーディガーディ)
6/19 犬飼美也妃
6/24 山田花乃+『ティティ -光のムナモト- (TITI -HEART OF LIGHTNESS-)』 [2005年。南洋のバヌアツの火山と裸族を巡る旅]
6/25 坂上健(ダンス)+相良ゆみ(ダンス)+『UMINAMI YAMANAGI』(カムチャッカの火山と鳥だけが生息する無人島。うみひこ、やまひこを巡る自然の創世記]
6/26 細川麻実子+『タガ・クロス・イズ・アライブ』(ロタ島に眠る十字の魂と巨石文化。神は如何にしてここに降り立ち、見放したのか?IFF 20007)

万城目純映像作品とそれに登場したパフォーマーとの共演
自己が出演した映像にパフォーマーはどう挑むのか!
あるいは、見たこともない秘境の映像
静物や風景のダンスに
パフォーマーは出会い
何を表現するのだろうか?

◎万城目純
構成・演出家、振付家、ダンサー、パフォーマーで美術家と多面的な顔を持つ。
万城目純の映像作家としての作品を一挙公開!
映像作品は、80年代後半から“身体と社会”をテーマに、独自な身体/映像 理論に基づき多数制作している。
イメージフォーラム・フェスティバル1997一般公募部門大賞受賞後は、ロッテルダムやバンクーバー国際映画祭、ICAシネマテイク,MHKA美術館、などに招聘参加。
映像パフォーマンスとしてもダンス・舞踏や音楽をはじめとしてあらゆるジャンルのアーチストとコラボレーションを行い、ロンドン、イタリア、ドイツ等の国際フェス参加も多数。
現在、アート分野においても、特異的な存在として存在し、なお変貌とげる即興魔術師。その行為をとりあえず《冒険とキセキ》と名付けた。これは回顧ではない。軌跡をたどり、なお奇跡を求める、映像と身体の邂逅に立ち会おう

山田裕子展 ガーリー(2016年4月17日~5月15日)

4/17 岡佐和香(オープニング公演)
その後オープニングパーティ
4/23 鼎談(座談会)
4/24 KYOUSUKE・滝野原南生・山田裕子
4/29 坂本美蘭
4/30 田辺知美
5/1  二川めぐみ
5/2  犬吠崎ヂル
5/3  武智圭佑
5/4  秦真紀子&江藤みどり
5/5  座談会
5/6  セッション大会(小森俊明、チャーリー加藤、
坂田洋一、万城目純、山田裕子)
5/7  久世龍五郎
5/8  笠原弓香
5/13 罪/つくよみ(20時開演。開場は30分前)
5/14 清水友美
5/15 永野沙紀

〈企画コンセプト〉

20世紀、日本の少女イメージは大きく変貌した。日本画や中原淳一の清楚な少女像から、漫画を震源地として、独特の進化を遂げていった。魔法使いサリーやリボンの騎士、吾妻ひでおの少女キャラクター、ラムちゃん等無数の少女像が量産されていった。20世紀末から21世紀にはいると会田誠のようなグロテスクなイメージやセーラムーンに代表されるような戦う美少女が誕生した。その変貌のエンジンはどこにあったのか。それは言わずと知れたカワイイという感覚にある。このカワイイ、意味論的には平安時代の「うつくし」まで遡れるという。今のカワイイと同じ意味で遣われていた。枕草子では、小さいもの、未熟なものを愛でる形容詞として遣われていた。(*1)
20世紀後半になり萌えやらグロカワやらキショカワやらキモカワなる派生語が生まれた。その母体は漫画、アニメを支持したオタクの感性だ。エロという観点で多様性にドライブをかけたともいえようか。そしてその感覚はサブカルからいわゆるファインアートにも影響を与えていき、メディアミックス的にイメージは多様化し、国際的にも波及していった。
さて最初に裕子さんにあったのは、4年前ダンスの相手を探している時だった。万城目純氏の企画で二人で踊らなければはらず、誰と踊ろうか、相手が見つからなかった時だ。万城目氏から「裕子さんってのがいるだけど、いんじゃない?」のひとことで決った。舞台はD-倉庫だった。なれないリフトなんかした作品になった。それから何度かダンスの場を一緒してきた。気づくと彼女の本業というか一番の専門の絵画を見ていなかった。イラストのような絵を描く作家だと勝手に思っていた。初めて実物に接したのは昨年だった。実際はみなさんにも是非見ていただきたいのだが、重層的な画面構造のある、不思議な魅力を放つ作品なのだ。描かれるのは一人の少女。画家本人を思わせる、美少女で、足が内向きでオタク好みな存在に一見仕上げられている。オタクの好みに媚びていそうで、豈図らんや見つめているとするっとすり抜けていくような感覚をもった。
説明は不要だ。直に見て、感じていただきたい。 今回もパフォーマとのコラボレーションを企図した。特に男性パフォーマーはなにをしてくれるのだろう。土方巽は映画『夏の嵐』であの風貌そのままで赤い着物で女装?して「少女」を踊った。
ガーリーな日々を楽しんでください。日本のカワイイ文化の可能性。あやうさ、あぶなさも感じ取っていただきたい。(奥野博)

(*1)今でいうカワイイに相当する言葉「うつくし」から「かわゆらし」(カワイイの直接的語源。最初は痛ましく見るに忍びないの意味のみ)に変わっていったのは中世末期。そして今に至る。

部屋と絵と行為『坂巻ルーム』(坂巻祐一氏委嘱企画)(2016年2月27日~4月10日)

坂巻裕一 美術家。制作主題は無意識・無対象。1978年茨城県水海道市生まれ 2003年多摩美術大学情報デザイン学科卒業。2011年個展「坂巻裕一 いのち」 2012年個展「坂巻裕一 景色」 2014年毎日書道展前衛部門佳作。

映像 チャーリー河村
写真 bozzo、macoto fukuda、笠原弓香
料理 青梅博子、富士栄秀也

●行為(パフォーマンス公演日程)
2/27土 南阿豆 舞踏
3/5土 清水友美 ダンス
3/11金 万城目純 ダンス
3/12土 阿坐弥 三味線
3/13日 梅澤妃美 ダンス
3/19土 岡佐和香 舞踏
3/20日 新井千賀子 ダンス
3/21月 中西昌大 ダンス
3/26土 浮世モード(やましん・秦真紀子・月読) ダンス・インスタレーション
3/27日 関谷泉 パフォーマンス
3/31木 玉内集子・三浦宏予 ダンス
4/2土 阿久津智美 ダンス
4/3日 山田零+タッタ 演劇
4/8金 村上理恵 ダンス
4/9土 小林嵯峨 舞踏
4/10日 深谷正子 ダンス

●坂巻裕一トークショー
3/4 空間・ロスコ・美術(仮題)
4/1 パフォーマンスとの融合(仮題)

●オープニングパーティ
初日2/27の南阿豆公演終演後料理アーティスト、青梅博子による、創作アートプレートが出現。正方形の器に坂巻絵画を反映した料理が盛られる。料理と絵画の饗宴!参加費無料。

〈企画コンセプト〉

3年前坂巻裕一はダンサーやボイスパフォーマーとコラボレーションしていた。巨大な紙に魄を切り刻むようにして墨を定着させ、森下スタジオの壁全面を覆った。それから交流が始まった。2015年10月にストライプハウスで開催の「HoneyCue&奇天烈月光団」というイベントにおいて、彩色作品に初めて接した。9枚の連作絵画「ハニー九」だ。あれから4ヶ月あまり、ここ.kitenに場所を移し、新たに10枚目として「ハニー十」を加え、10枚の絵画を展示。『坂巻ルーム』と命名して、総合企画化した。脳裏にはロスコ・ルームがあった。一人の作家だけで空間を構成するという類型さだけではなく、あの静謐な絵画群とは、一見真逆に、激しいイリュージョンを呈するのだが、なにか奥底に沈静なものを感じさせるという点に共通性を感じたからだ。ロスコのシーグラム壁画は幾層にも重ねられた絵具の深みが見るものを底知れぬイドの奥に誘っていく。一方坂巻のタッチはタブローを時に激しく、時にユーモラスに、時に撫でるかのように渾然と行き来するのだが、見ていると不思議に心が落ち着いていく。静かなカオスが立ち現れるのだ。イベントとして下記の日程のようにパフォーマーたちに出演を乞おた。坂巻を初めてのアーティストたちだ。激しい静謐さが流れる時間にどう身体が現れるか見てみたい。坂巻のテーマは無意識だという。唯識によると無意識の奥底にさらにアーラヤ識という時空を超越した集合的無意識があるという。パフォーマーの無意識はそこで坂巻の無意識と出会うだろう。観客を含む複数の人間が『坂巻ルーム』に会合したとき、意識されえぬ、共鳴の顕れも期待できるだろう。また終演後は宴会を企画している。ロスコの絵はレストランには飾られなかったが、この10枚の絵は食を彩る。どう酩酊できるか!

なお、写真家bozzo氏が「HoneyCue&奇天烈月光団」で撮影した82葉の「ハニー九」記録写真を画家自らが写真帖にまとめあげた。もちろん出品。かつてない幻像が出現するだろう。今からわくわくポンである。