【公演速報】《シリーズ 光の界面 maguna-tech 【 kick in the blue 】》について

9月も終わろうという28日夕刻、光の界面が織りなす場に現れたのは、ノイズと舞踏のユニット「maguna-tech 」のお二人でした。
公演【 kick in the blue 】について、.kiten運営者、川津望氏の言葉と写真にて、“場”に現れ、展開していったものをおすそ分けいたします。
写真と写真の間に流れた時間をもご想像いただければと思います。

 

maguna-tech 【 kick in the blue 】は武智圭佑さんによる水の音からはじまりました。フードのある服をうしろまえに着た武智博美さんがゆっくりとした歩行と共にあらわれます。手に赤い糸を垂らし、なにかをうしなったひとのような喪失感をまとった博美さん。今回は床を使った舞踏の動きが目立ち、動物と人の間のような繊細さをもっておどられます。圭佑さんはノイズとギターによる音響で青の中にあらわれることを描写してゆくようでした。偶然倒れたインスタレーションに荒々しく乗った博美さん。青空を蹴るようなイメージがふと浮かびます。「逆立ちをして歩く者は、足下に、奈落の天をもつのです。」ビューヒナーの書いた「レンツ」についてツェランが語ったことを想起しました。ラストで傷ついた表情で上を見上げる博美さんは、奈落の天の果で何を見たのでしょうか。圭佑さんの音楽が鳴りやんだ世界で、彼女はまた、踊るのでした。

武智 圭佑(ノイズ)
武智 博美 (舞踏)

             

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